「仕事に疲れた」「辞めたい」と感じた時の対処法は?
仕事を続けていると、「会社を辞めたい」「仕事に疲れた」と感じる時が、少なからず誰にでもあるのではないでしょうか?そうならないためには、どういう対策が必要になってくるのでしょうか。仕事に疲れる主な原因と対処法、そして仕事の疲れをためこまない予防法をご紹介します。本記事を読めば、明日からの仕事が、少しは前向きに取り組めるようになるはずです。
目次
仕事に疲れたと感じる主な原因
「仕事に疲れた」と感じるのは、どんな時だと思いますか。意外とその原因を自分自身では気づいていないことが少なくありません。複数の理由が重なることもあります。そのため、どれが自分に当てはまりそうか意識してチェックすることが必要でしょう。
人間関係による疲れ
一番ストレスとして多いのが「人間関係」による疲れです。性格や価値観はもちろん、会社を選んだ動機も異なる人たちが共に仕事をするわけです。一人ひとりに合わせたちょっとした気配りのある接し方が求められますし、なかには、自分と相性が合わない人とも仕事をしなければなりません。そんな場合には、余計にコミュニケーションでストレスを蓄積してしまうことも多いでしょう。
給与や評価に対して不満がある
頑張って働いても、正当に評価してもらえず、なかなか昇給や昇進ができない。そんな状態が続くと、モチベーションは一向に上がりません。それでも仕事量は変わらず多いままだと、やる気が消耗し、疲労はたまっていく一方です。営業であれば、分かりやすい売上目標というゴールがありますが、バックオフィスなどの仕事だと、客観的な評価が得にくいため、こうした不満は特に起こりやすいかもしれません。
仕事量が多い
抱えている仕事量が多いと、勤務時間内に終えることができずに、残業や休日出勤などが日常化してしまいます。そうなると、休みや睡眠が思うように取れなくなるおそれがあります。この状況が悪化して、疲労が極度に蓄積されていけば、バーンアウト(燃え尽き症候群)になる可能性もあるので、注意が必要です。
仕事にやりがいを感じられない
仕事にやりがいを感じられなくなってくると、自分の仕事に意味を見出せなくなってきます。それがひどくなると、つまらないことに時間を使っているように思えてきて、毎日が苦しくなってしまうでしょう。人生の多くの時間を占めることになる仕事ですので、やりがいが持てるような工夫をするようにしましょう。
仕事に疲れた時の対処法
「仕事に疲れた」場合、具体的にどのようなアクションをとればいいのでしょうか。いくつか対策を紹介します。
冷静になって現状を分析してみる
疲れがたまって仕事が嫌になったからといって、感情的になって会社を辞めるのは時期尚早です。一度休みをとり冷静になった上で、疲れを感じる要因を振り返ってみましょう。
苦手な業務が多いなど仕事が自分に合わないのか、上司とうまくいかないなど会社(の環境)が合わないのか、分析してみることです。たとえば、単に仕事が合わないのであれば、部署などを異動して違う仕事に就くことで、疲れを解消することも可能です。そうすれば、わざわざ会社を辞めるリスクを選択する必要はないでしょう。
上司や同僚など周囲の人にサポートを求める
疲れを感じて、会社や仕事を辞めたいと考えるようになった時は、一人で決断を下すのではなく、信頼できる上司や先輩、同僚に相談するのも1つの方法です。同じような悩みを抱えていた人がいれば、前向きになれるアドバイスをいただけるかもしれません。ぜひ、フラットな気持ちで話を聞いてみましょう。
人事部や産業医に相談する
所属している部署やチームだと、同質的な考え(よく似た考え)の人が多いので偏った意見やアドバイスになりがちです。そんな時は人事部や産業医に相談してみましょう。人事部だと人事的側面からアドバイスがもらえますし、産業医なら、医師の立場から問題点などを指摘してもらえるはずです。長時間労働の場合は、産業医面談が必須となっているので、そういう機会を利用するのもいいでしょう。
仕事内容を見直す
仕事量が多い場合は、自分のやるべき仕事かどうか一度精査してみる必要があるでしょう。上司に相談して、誰でもできるような業務などは他の人にお願いできれば、自分の仕事量は軽減できます。一人で何でもやろうとするのではなく、周りを巻き込んでいく姿勢が大切です。
仕事の成果に対するフィードバックをもらう
なかなか評価してもらえずにいると、モチベーションが下がり、精神的なストレスを抱える原因になります。そんな流れを断ち切るためには、自ら上司やお客様などに働きかけて、自分の仕事の成果に対するフィードバックをもらうようにしましょう。
自分では気づいていない点にアドバイスや指摘をもらえるかもしれませんし、自分の強みや弱みも明確になってきます。そうなれば、自分が目指すべき目標も描きやすくなり、それを機にモチベーションも高められるでしょう。
休みをとる
疲れがとれないのは、「休息」をとって心身ともにリフレッシュできていないことも原因の1つとしてあります。これまで仕事漬けの毎日だった人は、簡単には切り替えられないかもしれませんが、仕事のことは一度忘れて「休み」を満喫してみましょう。あえて休みの予定を入れてみるのもいいかもしれません。仕事で100%の力を発揮するためにも、十分な休みをとって英気を養いましょう。
生活習慣を見直す
だらだらした毎日を過ごしていると、睡眠不足や運動不足、飲み過ぎ、食べ過ぎなど……心身ともに疲れやすい体質になりやすいです。十分な睡眠やバランスのよい食事、適度な運動などを心がけて、生活習慣を見直すことで、体の不調を改善することが可能です。乱れた生活習慣を過ごしている人は、1つずつでいいので、見直していくようにしましょう。
旅行で異なる環境に身を置いてみる
「疲れがピークだ」「仕事が楽しくない」などの状態のときは、旅に出て、いつもとは異なる環境に身を置いてみるのもリフレッシュになります。普段とは全く違う価値観や生活をしている人たちと触れ合うことで、「なんで、こんなことで悩んでいたんだ」といった新たな気づきが得られ、良い刺激になるはずです。日々疲れてやる気が起きないという人も、普段行かない場所に旅に出てみることで、新鮮な気持ちになれたり、自分を振り返る時間をつくれたりできるので、オススメです。
仕事に疲れた時の注意点
仕事に疲れすぎると、ネガティブな思考になりやすいです。ネガティブ思考とはどのような状況なのか。そして、どのような対策をおこなえばいいか紹介していきましょう。
他人と自分を比べない
疲れてしまうと、まず他人と比較して、自分のできないことを探してしまいます。自分を責めたり、追い込んだりするのはやめましょう。他人とは、価値観も性格も、置かれている環境もまるで違います。だから、他人よりもできないことがあっても当たり前です。その分、他人のできないことができたりするものです。まず自分の「できていること」を認め、できないことをどう改善するのか、そのことだけに集中しましょう。
我慢しすぎないこと
自分の仕事に責任感を持つことは大切です。しかし、全て自分で解決しようといった過度な責任感を持つのは禁物です。「●●●しなければならない」といった考え方に縛られてしまうと、身動きがとれなくなり、それによってメンタル不調にもなりかねません。心身に支障をきたす前に、無理だと思ったら、周囲の人に相談しましょう。
客観的に考える
疲れが続くと、ネガティブな思考のまま、感情的に「会社を辞める」という決断をしたくなるものです。じっくりと考えずに決断してしまうと、後悔してしまうことが多いです。何が「疲れ」の原因なのかを明確にして、それを解消する施策は何なのか。まずは、そこから考えてみましょう。合わせて、将来自分が何をやりたいのか、目標をしっかり立て、そこに近づくためにどういったことを優先すべきかを整理することも大切です。この時、楽なことだけを選んでしまいがちですが、あくまで3~5年後の自分の目標にたどりつくために重要視すべきことを優先して選ぶように心がけましょう。
仕事で疲れをためないためのアドバイス
「仕事に疲れた時の対策」を学んだら、次はその「疲れ」をためない予防法です。これをおこなえば、疲れ知らずの心身を養うことができるでしょう。
自分に合うストレス解消法を見つける
大切なのは時間を忘れて、夢中になれることを見つけることです。趣味以外でも大丈夫です。「美味しい料理を食べること」「ハーブティーを飲みながら、ソファで小説を読むこと」「ジョギングをして身体を動かす」など、好きなことを見つけましょう。自分が没頭できたり、リラックスできることを複数見つけておくといいでしょう。1つだと場所や時間的な問題で、できない場合もありますが、複数あればいずれかのことで時間を使うことができます。
このように疲れの原因となる仕事から完全に離れることで、ストレスが発散できます。自分に合った解消法を見つけて、疲れをためないようにしましょう。
まとめ
仕事に疲れる原因は、職場の人間関係や評価の低さ、業務へのやりがいのなさ等、人によってさまざまです。会社を辞めたいほどの疲れを感じているようなら、早急に「上司にサポートを求める」「人事部や産業医に相談する」「休みをとる」「仕事内容を見直す」などの対策をおこなうのがいいでしょう。
<ライタープロフィール>
西谷 忠和
新卒・中途採用、進学などのメディアにて広告制作ディレクターを経験後、2007年に独立。現在は、フリーのライターとして採用サイト、求人メディアの広告、採用のオウンドメディア、人材サービス企業のインナーコミュニケーションなどのコンテンツ制作に携わっています。またライフワークとして、20~50代のビジネスパーソンやフリーランスのキャリア支援を行うキャリアコンサルタントとしても活動中。