
派遣から正社員へ!志望動機作成と面接対策のポイントを解説

「安定した雇用」や「さらなるキャリアアップ」を目指して、派遣社員から正社員になる人は少なくありません。しかし、派遣社員と正社員に求められる役割は違いますし、必要なスキルも異なります。そして何より、企業の次世代を担う人材として認められるためには、自身の志望動機を明確にして、面接に臨む必要があります。本記事では、派遣から正社員になるための面接対策や心がまえを解説します。
目次
派遣社員から正社員になりたい理由
派遣社員から正社員になりたい理由は、人によってさまざまです。派遣社員として働くことで、働く時間を選べることや、ワークライフバランスの充実、専門性を極められることなど、得られるメリットが豊富にあります。そこから正社員を目指したいと思うのは、それらを上回る「なりたい」理由があるからです。具体的には、大きく次の3つに分かれるでしょう。
キャリアアップしたい
「キャリアアップをしたい」と考えている方は、現状の仕事やキャリアに不満を抱いている可能性があります。今の仕事に取り組むだけでは物足りなさを感じているかもしれません。また、長期的にキャリアを築いていきたいという想いから、正社員という環境に身を置きたいと考え、チャレンジを決断するように思います。
収入を安定させたい
派遣社員には時給制で働く方が多いため、年末年始などの長期休暇により就業日数が少ない月は収入が減ってしまいます。正社員の場合は、固定月給制の場合が多いため、勤務日数に左右されずに収入は安定しています。さらに、昇給や賞与の制度が整っているため、安定的に給与アップを目指すことが可能になります。
もちろん、あなたが派遣社員として働く場合、請求の交渉は基本的に営業が担当します。従来の業務でより高い成果を出したり、責任の範囲を広げたりすることでも時給をアップできますし、成長産業など需要の高い業種・職種に挑戦するのも昇給するための一つの方法です。また業務内容が変わらなくても、実力や取り組み姿勢が評価され、時給が上がるケースもあります。
より裁量のある仕事をしたい
派遣社員は、派遣先企業の業務をスムーズに遂行するため、指揮命令に従って働く重要なポジションです。日々の業務を通じて専門性を磨きながら、「このプロセスをもっと効率化できるのでは」「自分のスキルを活かしてさらに貢献できるのでは」と、新たな視点を持つこともあります。それによって、業務範囲を広げて、より裁量のある仕事をしたいと思い、正社員にチャレンジする人もいます。
派遣から正社員を目指すメリット
派遣社員として働いてから正社員になると、どのようなメリットがあるのでしょうか。大きく3つのメリットが考えられます。整理しておきましょう。
入社前に職場の雰囲気やルールを知ることができる
求人サイトやハローワークの求人票から応募すると、待遇や給与、勤務地などのハード情報(客観的事実)は分かっても、職場の雰囲気や企業文化などの目に見えないソフト情報までは知ることができません。派遣社員として働くことで、その企業における職場の雰囲気や仕事の進め方など、外から見ているだけでは分からないことを実際に経験できます。これにより、自分に合った職場なのかを働きながら見極めることができ、入社後のミスマッチを防ぐことが可能です。また、社内ルールや業務の流れを理解しているため、正社員登用後もスムーズに業務をこなせるのも大きな利点と言えるでしょう。
賞与や退職金を受けとれる
正社員になれば、賞与や退職金などを受けとることができます。ただし、2020年4月(中小企業は2021年月)に「同一労働同一賃金」という法律が施行され、それ以降においては、派遣社員にも賞与や退職金を給与(時給)に上乗せして支給されています。パートやアルバイトと比べて、派遣社員の時給が高いのはそのためです。
企業独自の福利厚生を受けられる
派遣社員は、派遣先企業独自の福利厚生を利用することはできない場合があります。派遣社員は派遣元企業としか雇用契約を結んでおらず、派遣先との雇用契約が無いためです。寮・社宅制度や、諸手当など、充実した福利厚生のある企業は多いので、それらを利用するために正社員を目指す人もいます。ただし、派遣社員も利用可能な休憩室や社員食堂などの共用施設もありますので、どういう待遇や福利厚生などが受けられるのかチェックしておくのもいいでしょう。
派遣から正社員を目指すデメリット
さまざまな観点から自分にあった働き方を選ぶためにも、「派遣から正社員を目指す」際のデメリットも必ず押さえておきましょう。正社員になり、これまでとは異なるミッションを与えられたり、ポジションや役割が変わることで、単身赴任で仕事をしたり、業務が増えてオーバーワークになることがあります。
異動・転勤の可能性がある
派遣社員は、基本的に異動や転勤がありません。派遣先企業ごとに契約期間や業務内容が定められており、勤務地も決まっているからです。一方、正社員の場合は、自社の経営戦略や社員のキャリアアップ・育成を目的に、ジョブローテーションや人事異動の制度がある企業が多く、異動や転勤の可能性があります。なお同じ正社員でも、勤務先を限定した「地域限定正社員」や特定の業務に従事している「専門職や一般職」のように、転勤や異動の少ない雇用契約もあります。
業務量が増える場合がある
業務内容が事前に契約で決められている派遣社員と違って、正社員になれば、業務範囲が広がるとともに責任も増します。問題発生時には対応だけでなく、業務改善が求められ、継続的な成果を上げるため後輩や派遣社員の指導を任されることもあります。
派遣から正社員になる方法

派遣社員から正社員になるための方法は1つではありません。実際にどういうルートがあるかチェックしてみましょう。
派遣先企業で正社員登用される
派遣社員として働いている派遣先企業の正社員として登用される方法です。ただし企業によってはこの制度を導入していないケースもあるため、事前に確認が必要です。正社員登用制度がある場合は、いま与えられている業務に真剣に取り組み、成果を上げることが大切です。また、職場の人と良好なコミュニケーションを取り、協調性を示すことも重要でしょう。企業側も、既に業務内容や社内ルールやカルチャーを理解している人材のほうが、職場の人間関係の摩擦が少なく、即戦力として期待できると考えているはずです。
紹介予定派遣を利用する
紹介予定派遣は、派遣先企業に直接雇用されることを前提として、一定期間(最長6カ月)派遣社員として働いた後、企業と本人の双方が合意すれば正社員として登用される制度です。最初から正社員として転職するには不安がある人にとっては、派遣を通じて企業の業務内容や雰囲気を体験できるので、安心して正社員を目指すことができます。
志望動機の書き方
全くの未経験ではなく、派遣社員としての実務経験を積んだ上で正社員を目指すので、これまでの業務経験を伝えた上で、自分の強みを述べることが大切です。なお志望動機を書く場合には、「職務経歴」「自己PR」「キャリアプラン」「貢献意欲」の4つの要素を押さえるようにしましょう。
職務経歴&自己PR
派遣での業務経験を強みにして、自分が即戦力として貢献できる点を具体的にアピールしましょう。これまで携わった業務や達成した成果を整理し、特に企業が求めるスキルと関連のある経験を強調すると効果的です。たとえば、プロジェクトでの貢献や業務改善の提案、チームとの協力を通じて達成できた成果などを、エピソードを交えて伝えることで説得力のあるアピールができます。また、企業の業務や求める人物像を理解し、自分の経験がどのように役立つのかを明確にしたり、仕事上での工夫点や周りからの評価を示すことで即戦力として認めてもらえるようになります。
キャリアプラン
どんなキャリアを目指しているのかを説明します。「なぜ正社員になりたいのか」だけでなく、「今後どういう人材を目指すのか」「どういうスキルの修得に挑戦するのか」など長期的なプランを伝えることで、長く働く意志があることを示すことができます。自分の強みを活かしながら成長し、企業の発展に貢献する姿勢を明確にすることで、より魅力的な応募書類を作成できます。
貢献意欲
自分の希望ばかりを伝えるのではなく、入社した際どのように会社に貢献できるのかを具体的に説明します。自分の経験やスキルがどのように会社の成長につながるのか。どのような部分で組織に貢献できるのか。具体的に書くことで、長期的な視点をもった人材と認めてもらえるようになります。また、正社員として働くことで自身のスキルをどのように伸ばし、企業とともにどう成長していきたいのかを示すことで、意欲を伝えられます。
面接対策例
面接対策では、「業界のこと」や「企業の強み」、「将来性」について、企業のホームページなどで調べておきましょう。企業をあなたの好きな「推し」だと思ってみるといいかもしれません。「推し」なら、活動内容やインタビューでの発言、プライベートについて詳しくチェックしますよね。そのくらいの熱量と姿勢で事前にリサーチすれば、面接であなたが感じる企業の魅力について訊ねられても、臆することなく話せるはずです。むしろ、自分から面接官に質問したいことも出てくるはずです。
ここでは、具体的な面接対策で例を紹介しておきましょう。
自己紹介
「私はアシスタントとして書類作成や、応募者へのメール・電話対応などをおこなってきましたが、採用業務の一連の流れを理解できたので、今後は求人広告の選定や作成、選考・面接の管理、内定者の入社手続きなど、多岐にわたる採用業務まで携わりたいと考えています。」
志望動機
「御社のミッションとバリュー、そして企業文化に非常に共感しております。社員一人ひとりに大きな裁量を任せており、みなさん生き生きとして仕事に取り組んでいます。ただ、新しい会社でもあり、採用フローや業務において改善できる点があるように思います。派遣社員として働いた経験を活かして、意見を発信して、業務の標準化を目指していきたいと思っています。」
「志望動機」や「自分の転機」は定番で聞かれる質問です。事前に考えておきましょう。
自己PR
強み:「柔軟な対応力と業務改善の意識が強みです。担当している書類作成で、業務フローを見直し、○○の効率化に貢献しました。」
弱み:「完璧を求めすぎる傾向がありますが、優先順位を意識し、効率的に業務を進めるよう取り組んでいます。」
「自己PR」もよく質問されるものの一つです。事前に準備できるので、回答を考えて練習しておきましょう。
キャリアプラン
「今後は人事の専門性を深め、採用分野のより上流の業務に携わりたいと考えています。将来的には現場と連携して、難度の高い人材を獲得し、御社の成長に貢献できる人材になりたいと考えています。」
「将来のキャリアプラン」もよく質問されます。派遣の仕事で実務経験があり、会社の雰囲気もわかるので、より具体的なプランを考えておくのがいいでしょう。
逆質問
「入社して、最初に任される業務や期待される役割を教えていただけますか?」
「御社のバリューは〇〇や〇〇ですが、活躍している社員の共通点はバリュー以外に何かありますか?」
「人事に配属された場合、その後キャリアパスはどのようになっているのかでしょうか?」
「逆質問」は労働意欲や企業への興味の高さをアピールので、志望企業への熱意を効果的に伝えられます。事前に企業のことを調べて、事前に知りたい項目を挙げておくといいでしょう。
派遣会社を活用するメリット
派遣会社を通じて、正社員を目指す場合、派遣会社を上手に活用することで、円滑にキャリアアップが可能です。派遣会社は、単なる仕事紹介だけでなく、キャリア支援やスキルアップのサポートも提供しているため、自分に合った仕事で正社員の道を見つけやすくなります。
キャリアカウンセリング
派遣社員として働いている際に、正社員を目指したいと思ったときには、いつでも担当のキャリアアドバイザーが相談にのってくれます。スタッフサービスグループでは、各サービスサイトのエントリーフォームから、申し込むことができるようになっています。直接会う時間がない場合は、電話での面談も可能です。
https://www.staffservice.co.jp/staff/qanda/answer_0163.html
研修制度
「今のスキルでは、正社員になるのは難しい」「もっと知識やスキルを高めたい」と感じた時には、派遣会社のスキルアップのサポート制度を活用するといいでしょう。スタッフサービスグループでは、無料で利用できる通信教育講座や、エンジニア向けのeラーニングコンテンツ、学習アプリなどを提供しています。さらに、学び合いの場や直接のフィードバックが得られるスクール(通学)とも提携し、より実践的な学習機会を提供しています。
https://www.staffservice.co.jp/benefits/skillup.html
求人紹介
スタッフサービスグループでは、事務職、技術者・ITエンジニア、介護・看護・医療事務、製造業務など、40以上の職種に対応しています。もちろん、正社員登用制度や紹介予定派遣の企業の職種も豊富に取り扱っているので、希望に合った仕事が見つかるはずです。
https://www.staffservice.co.jp/
まとめ
派遣社員から正社員を目指すには、派遣会社のサービスや制度を有効活用することが大切です。まずは、提供されている支援をしっかり調べて、うまく活用しましょう。正社員を目指す意思が固まったら、志望動機を明確にして、面接対策を進めることが重要です。しかし、一人で準備を進めるのは大変です。スタッフサービスグループなら、キャリアアドバイザーが相談に乗りながら伴走してくれるため、安心してチャレンジできます。
- ライター:西谷 忠和
- 採用ライター&キャリアコンサルタント。新卒・中途採用などのメディアにて制作ディレクターを経験後、2007年に独立。現在は、求人メディアの広告、採用オウンドメディアの企画・編集・取材・執筆に携わっている。これまで2500名近くを取材。またライフワークとして、20~50代のビジネスパーソンやフリーランスのキャリア支援をおこなうキャリアコンサルタントとしても活動中。