新卒派遣でやりたいお仕事を見つけよう
「就職活動のセミナーで『やりたいお仕事は何ですか?』と毎回聞かれるけれど、どんな仕事が自分に合っているのかわからなくていつも困ってしまう」「憧れの企業に就職したいけれど、競争率が高くて難しそう……」
就職活動で、こんな悩みを抱えている方は多いでしょう。そんな方は、「新卒派遣」という働き方を考えてみてはいかがでしょうか。「やりたいことがわからない方」や「希望がピンポイントな方」におすすめの新卒派遣について、メリット・デメリットをご紹介します。
新卒派遣とは?
新卒派遣というのは、派遣会社にエントリーした新卒の学生に対して、派遣会社がビジネススキルなどの研修を実施してから企業に派遣する、という仕組みです。
一般の派遣スタッフとしてお仕事を続けていく道もありますが、「紹介予定派遣」という制度を利用して、企業に正社員や契約社員など、社員として入社する道、または派遣会社に社員雇用されて企業に派遣される、「常用型派遣」という道もあります。
紹介予定派遣とは、最長6ヶ月派遣社員として働いた上で派遣先企業と本人が双方で合意すれば、派遣先企業の社員として採用されるという仕組みです。
まずはそれぞれの特徴について確認していきましょう。
・登録型派遣
いわゆる“派遣”としてイメージされる働き方が「登録型派遣」です。派遣スタッフは派遣会社に登録して派遣先企業で就業し、あらかじめ期間が定められた雇用契約を結びます。2015年の改正労働者派遣法の施行より、すべての業種において、派遣先の同じ組織内で3年を超えて仕事を続けることは禁止されています。
»「無期雇用」は「派遣3年ルール」適用外?「無期転換ルール」とは
・紹介予定派遣
将来正社員や契約社員など直接雇用されることを前提に就業する派遣が「紹介予定派遣」です。数ヶ月~半年程度の「派遣期間」を経て直接雇用へと切り替わる仕組みです。採用する企業と就職希望者が派遣期間を通じてお互いの理解を深め、双方納得したうえで直接雇用に切り替わります。
「自分がどんな仕事に向いているかわからない」
「職場や同僚、上司の雰囲気を重視して就職先を決定したい」
そんな悩みや希望に対応できるので、この派遣スタイルは新卒学生の方に特に支持されています。
・常用型派遣
「せっかく簿記を取得したから、資格を活かして経理のお仕事がしたいけれど、一般職や総合職という募集では、経理部に配属されるとは限らない……」
「安定した雇用で、自分のプライベートな時間も大切にして働きたい」」
そんな方に人気なのが「常用型派遣」です。一般の登録型派遣は、雇用期間が終了すれば派遣会社との雇用契約も同時に終了します。一方、常用型派遣は派遣会社と無期雇用契約を結ぶので、安定して働き続けられるスタイルと言えます。
»ミラエール(事務職)
»スタッフサービス・メディカル(介護・看護職)
»スタッフサービス・エンジニアリング(エンジニア職)
新卒派遣で働くメリット&デメリット
3つの派遣スタイルをチェックしたところで、「新卒で派遣スタッフとして働くメリットとデメリット」を両方確認していきましょう!
・新卒派遣で働くメリットとは?
まずは、新卒で派遣スタッフとして働くメリットをご紹介します。
ビジネスマナーや語学研修などが派遣会社で受けられる
派遣スタッフのビジネスマナーやスキルの向上は、「時給アップの交渉」にもつながる大切な取り組みです。派遣会社では、全国いつでもどこでも受講できるWEB講座なども含め、多様な教育・研修のスタイルを用意しています。
職場以外に知識や経験豊富な専任の相談相手がいる
「職場で困ったことがあっても、直接の上司や先輩にはかえって相談しにくい」初めてお仕事をするときは、誰でも不安や悩みがあるものです。派遣で就業する場合、派遣会社の担当者が困ったときにはサポートします。職場とは別の場所に相談できる存在があるのは、派遣ならではのメリットですね。
実務を通してスキルを磨き、経験を積むことができる
通常、配属部署や業務内容は、入社するまでわからないことも多いのが新卒採用です。しかし派遣で就業する場合、所属やお仕事内容があらかじめ明示されているため、「希望の仕事」にいち早くチャレンジできます。
憧れの企業や大手企業で働ける可能性がある
「就職活動のスタートが遅くて、働きたい企業が見つかったときには、すでにエントリーが締め切られている……」そんな方にも就業のチャンスがあるのが派遣です。
派遣先で直接雇用になる可能性もある
紹介予定派遣はもちろん、登録型派遣でも同じ派遣会社で通算5年を超えて繰り返し更新した場合、その派遣会社での直接雇用(無期雇用派遣への転換など)への切り替えを申し込みできる可能性もあります。ただし、申込み後の条件には派遣会社ごとに違いがありますので、ご自身の就労状況や希望条件を確認して、当てはまるかどうか事前にチェックしておきましょう。
このように働きながらじっくり将来について判断できるのも、新卒派遣の大きなメリットです。
・新卒派遣で働くデメリットとは?
次に、気になる新卒派遣で働くデメリットをご紹介します。
長期間同じ職場で働けない
派遣スタッフとして同じ職場で働き続けられるのは最長3年。これは必ず守らなければならないルールです。しかし、一方でいろいろな会社や職場を経験できるチャンスとも言えます。
正社員と比べると仕事内容が限定される
「自分では何がやりたいかよくわからないので、どんどん会社に決めてほしい」という方には派遣スタッフは向きません。なぜなら、派遣はあらかじめ業務内容が契約で決められており、自分のやりたい分野の仕事を専門的におこなうことができるという特徴があるからです。実務を通して、スキルアップしたい方におすすめです。
新卒派遣の登録から就業までの流れ
さまざまな働き方や、就職先の可能性をご提示できる新卒派遣。まずは、就業スタートまでの簡単な流れをご紹介します。
・Step1.派遣会社に登録する
仕事の紹介を受けるには派遣会社への登録が必要です。登録方法は、派遣会社によって異なる場合がありますが、一般的には登録会に参加する方法と自宅で簡単にできるWEB上で登録する方法があります。登録の際、担当者が希望の勤務地や職種などを丁寧にうかがいます。
・Step2.お仕事のご紹介
登録の際におうかがいする情報(希望職種などの条件)を元に、仕事が見つかり次第、担当者が紹介します。もちろん希望に沿わない仕事は、断ることもできます。ミスマッチを防ぐためにも、どのような理由で辞退したいのかを遠慮せず、明確に伝えましょう。
・Step3: 就業スタート
あなたの希望と派遣会社から紹介された仕事の内容がマッチしたら、派遣先での就業がスタートします。
スタッフサービスでは、経験やスキルを活かしたい方だけでなく、未経験の方や時間に制約がある方に対しても、中長期的なキャリアプラン・ライフスタイルなども踏まえ、あなたの可能性を最大限発揮できるように就職活動をサポートします。派遣と直接雇用との大きな違いは、派遣会社を通して勤務先(派遣先)で働く点です。一人で悩まず派遣会社の担当者に相談することで、ひとりでは気づかなかった可能性が見つかることもあります。まずはお気軽にご相談ください。
※当コラムに掲載されている情報は2019年6月時点のものです。- ライター:沼田絵美
- 求人広告代理店で法人営業経験後、出産で退職。現在はフリーランスライター&キャリアコンサルタント&5店舗のサービス業経営者の妻、3足の草鞋を履いて仕事中の個人事業主。