転職回数が多いと、派遣でもあまり仕事を紹介してもらえない？

「転職回数が多くなると転職に不利になる」かどうかは、ご本人の経歴や転職理由によって異なります。確かに、納得しづらい理由ばかりの転職が多いと、面接官がそこに問題を感じて内定に至らないケースがあります。

これまで数回の転職経験がある方が派遣スタッフになる場合にも、同じように不利になることがありますか？というご相談をいただくことがありますが、派遣スタッフの場合、一概に不利になるとは言えません。

派遣スタッフは、もともと決められた雇用期間があり、正社員としての働き方に比べると職場や仕事内容が変わっていくことが前提となる働き方です。そのため、「新卒で入社したら、定年で退職するまで同じ会社に勤めること」を意識する正社員採用と異なり、転職回数の多い・少ないについては比較的、基準として重視しない傾向があります。

もちろん、「どんな理由で転職回数が多くても、決してマイナス印象にならない」とは言えませんが、派遣会社の担当者に対して、「これから熱意を持って働いていく意思があること」を伝えるために、派遣を選択した理由と転職動機を丁寧に話すことが大切です。

特に注意したいのが、働いていた期間が数日～数ヶ月程度の短い職歴が繰り返されている場合です。

「本人になにか問題があって、短期間で離職してしまうのではないか？」と考えられてしまうからです。転職回数が多い場合、「聞かれなければその話に触れない方がいいのではないか」「履歴書には短い職歴は書かずに、黙っておいた方がいいのではないか」と考えられる方もいらっしゃるのですが、それはおすすめできません。転職回数が多い方こそ、転職理由をしっかりと説明しましょう。

・会社の都合で転勤を命じられたが生活拠点を変えたくなかった
・実家で祖父母の介護を手伝っているので、残業が少ない会社に転職した
・やりたいことがあったのでスクールに通う時間を捻出したかった
・求人情報と実際のお仕事が大きく違っていた
・配偶者の転勤が頻繁にあり、定期的に引っ越しがある
・憧れの仕事の求人がたまたまあったので、チャレンジした

……など、その時々によってさまざまな理由があったはずです。納得して取り組めるお仕事とマッチングするためにも、「転職の回数の多さ」だけではなく「転職の理由」をきちんと伝えるように意識しましょう。

派遣のお仕事選びで重要なことは、あなたの持っている能力や経験、知識を即戦力として活かせる職場とのマッチングです。

・新しい環境にスムーズに溶け込める協調性
・職場ごとのルールやマニュアルへの適応力
・初対面の人ともチームが組めるコミュニケーション力

このような、「転職回数の多さ」「経験の豊富さ」を、派遣スタッフならではの「求められる能力・資質」としてＰＲしましょう！

【例１：経験した職種がいろいろある場合】
「20代のうちに、新しいことに挑戦してみたい」そう考えて、販売、管理、事務、飲食サービスと、数年ずつ異なる職種を経験してきました。さまざまなお仕事を経験する中で、お仕事ごとのマニュアルを早く覚えて理解し、ほかのひとよりも早く実践できるようになりました。その結果、どのお仕事でも上司や同僚から「はじめてとは思えない」と評価いただきました。現在、取得したい資格があり、時間を有効に使える派遣という働き方を希望しています。まったく新しい環境に飛び込むときにも、今までの経験を活かして1日でも早くその職場のスタイルを習得していきたいと考えています。

【例２：1社ごとの雇用期間が短い場合】
新卒で入社した会社で配属されたのが総務経理部門でした。1日でも早く仕事をおぼえるため、独学で簿記2級を取得し、経理の仕事の面白さが分かったころに社内の定期異動となりました。そこから、経理の仕事に携わりたいという理由で転職をしましたが、残念なことに転職後しばらくして経理業務が外部委託になってしまいました。自分のやりたいお仕事をご紹介いただけることに魅力を感じて、派遣スタッフ登録をしました。

いかがですか？大切なことは、これから先、どのようなキャリアを希望されているかをきちんと考え、それにふさわしいお仕事とのマッチングができることです。

スタッフサービスは、職務経歴をまとめて、どんなキャリアを積んでいきたいか考えるサポートを行なっています。おひとりずつに「キャリアシート」を作成し、これまでの経験をどのように未来に活かすか考えるきっかけを一緒に考えていくものです。ぜひお仕事選びのために役立ててくださいね！