派遣初日の挨拶はどうする?自己紹介例や良い印象を与えるポイントについて解説
派遣初日の挨拶といえば、緊張から苦手意識を持っている人もいるでしょう。しかし、挨拶は相手からの第一印象に大きく影響します。好印象を持ってもらうためにも、挨拶の方法やポイントを理解しておくことが大切です。
本記事では、派遣初日の挨拶で話す内容や好印象を持ってもらえるポイントについて、事例とともに解説します。
目次
就業初日での挨拶、自己紹介は大事
派遣社員として派遣先企業に就業する初日は、一般的に業務を始める前に挨拶や自己紹介をおこないます。朝礼時に自己紹介をする場合や、関係者に個別に挨拶して回る場合など、派遣先企業の風土や状況によって、シチュエーションは異なります。
ただし、どのシチュエーションでも時間をかける必要はありません。必要な情報を手短に伝えることがポイントです。どのタイミングで挨拶を求められても対応できるよう、以下のような項目を整理しておきましょう。
● 経歴や職歴
● 仕事への意気込み
心理学者「ソロモン・アッシュ」の実験によると、人の印象は最初に提示された情報に強く影響されることが明らかになっています。同じ職場で働く人に初対面で好印象を持ってもらえれば、その後も働きやすくなるでしょう。ここでは、整理しておきたい項目ごとのポイントについて解説します。
経歴・職歴
就業初日での挨拶では、これまでの経歴や職歴を伝えることにより、どのような仕事をしてきた人なのかをイメージしてもらえます。これまでに、どのような業種でどのような業務を経験してきたのかをまとめておきましょう。
経験してきた職種が豊富な人は、今回の業務と関連がありそうな業種や業務の経験をピックアップしておけば、簡潔に伝えられます。
仕事への意気込み
派遣先の従業員からすると、一緒に働く以上は前向きな人と働きたいものです。仕事に対する意気込みを伝えることにより、前向きな人と思ってもらえます。経験が浅い場合や、未経験の業務の場合でも、前向きな姿勢を伝えられれば、好印象を持ってもらえるでしょう。
初日の挨拶時に良い印象を持ってもらうためのポイント
初日の挨拶時に良い印象を持ってもらうためのポイントとして、以下の5つが挙げられます。
● 自分から積極的に挨拶する
● 笑顔で挨拶する
● はっきりとゆっくり話す
● ビジネスシーンでの基本マナーを心得る
● 身だしなみに気をつける
ここでは、それぞれのポイントについて解説します。
自分から積極的に挨拶する
人から挨拶をされて嫌な気持ちになる人はいません。自分から明るく挨拶をすることにより、相手からポジティブなイメージを持ってもらえます。
オフィス内に入ったときだけではなく、エレベーターやビルの入り口で派遣先の社員と顔を合わせる場合もあるでしょう。その際も、積極的に挨拶をすれば、良い印象を持ってもらえます。
笑顔で挨拶する
笑顔はコミュニケーションの基本です。笑顔で挨拶することにより、相手に安心感や話しかけやすい印象を与えられます。緊張でうまく笑顔が作れない場合は、口角を上げるだけで明るい表情になります。
また、伏し目がちになると笑顔が見えにくく、元気のない印象を与えてしまうかもしれません。挨拶時は目線を上げるように意識しましょう。
はっきりとゆっくり話す
明るく元気な印象を与えるには、話し方も重要です。小さな声でぼそぼそと話した場合、ネガティブなイメージを持たれる可能性もあります。良い印象を持ってもらうためにも、以下のポイントを押さえて話しましょう。
● 相手にはっきり聞こえる大きさで話す
● ゆっくり話す
● 声のトーンを上げて話す
特に緊張すると早口になりがちです。緊張しているときは、普段よりとくにゆっくり話すことを意識しましょう。大きな声を出すのが苦手な人は、声の方向を意識し、相手に向かって声を飛ばすイメージで話せば、相手に声が届きやすくなります。
ビジネスシーンでの基本マナーを心がける
初日の挨拶では、ビジネスシーンでの基本マナーを心がけることも大切です。例えば、お辞儀であれば会釈や敬礼、最敬礼があり、それぞれで適切な角度が異なります。挨拶は敬礼の角度を意識しましょう。
背筋を伸ばした状態で上体を30度折り、足元の少し前方に視線を落とせば敬礼になります。言葉遣いについても、くだけた話し方ではなく丁寧語や尊敬語で話しましょう。
身だしなみに気をつける
身だしなみに気をつけることも重要です。服装については、派遣会社の担当者に事前に確認しておきましょう。とくに指定がない場合でも、派手なものを避け、無地のシンプルなものを着用するのが望ましいでしょう。2日目以降は、職場の雰囲気に合わせた服装でも構いません。
奇抜な髪型や派手なアクセサリーは、避けましょう。清潔感を与えられるような身だしなみにすることが大切です。
挨拶・自己紹介例
経験のある職種で勤務する場合と未経験の職種で勤務する場合では、挨拶や自己紹介での話し方を変えることが必要です。直接挨拶するのではなくメールでの挨拶が必要なケースもあります。ここでは、それぞれの状況での挨拶・自己紹介例を解説します。
経験のある職種で勤務する場合
経験のある職種で勤務する場合の挨拶例は、以下のとおりです。
基本的な挨拶例 |
本日よりお世話になります、〇〇と申します。 |
簡潔な挨拶例 |
本日よりお世話になります、〇〇と申します。 |
忙しい現場や、とっさの挨拶の場合は簡潔な挨拶で構いません。時間に余裕がある場合は、出身地や趣味などを紹介できるとインパクトを与えられるため、覚えてもらいやすくなります。
未経験の職種で勤務する場合
未経験の職種で勤務する場合の挨拶例は、以下のとおりです。
基本的な挨拶例 |
本日よりお世話になります、〇〇と申します。 |
簡潔な挨拶例 |
本日よりお世話になります、〇〇と申します。 |
未経験であることを正直に伝えれば、丁寧に教えてもらえます。決して未経験であることをネガティブに捉えず、意気込みを伝えることがポイントです。経験のある職種で勤務する場合と同様に、時間に余裕がある場合は、出身地や趣味なども伝えましょう。
メールでの挨拶の場合
大人数の職場や忙しそうな状況の場合、直接の挨拶は数名にとどめ、他の関係者にはメールで挨拶をする場合があります。メールで挨拶する場合の例文は、以下のとおりです。
経験のある場合の |
はじめまして。 |
未経験の場合の |
はじめまして。 |
直接会えず、メールでの挨拶となることに触れておきましょう。メールでの挨拶の場合、必要な情報だけを簡潔に伝える必要があります。そのため、出身地や趣味などの情報は避けましょう。
メールの送り先は、派遣先の教育担当者に確認します。その際に本文も見てもらい、失礼がないかを確認してもらうと良いでしょう。
派遣初日の挨拶における留意点
派遣初日の挨拶における留意点として、以下の3つが挙げられます。
● 職場の状況に合わせた挨拶をする
● 前職の批判等ネガティブな発言には注意
● 相手の名前を覚えられるよう準備する
ここでは、それぞれの留意点について解説します。
職場の状況に合わせた挨拶をする
前述したように、適した挨拶は、職場の状況によって異なります。デスクワークの職場では、メンバーの前で挨拶の場が設けられることが多いでしょう。しかし、中には忙しくて挨拶の時間をとれない職場もあります。特に、繁忙期の物流倉庫やイベントスタッフなどの派遣の場合、派遣社員の人数も多いため、挨拶よりも作業を優先する傾向があります。
挨拶の時間がとれないような状況の場合は、仕事の流れを邪魔しないよう、短い挨拶で済ませるようにしましょう。その場の状況に合わせて、基本的な挨拶と簡潔な挨拶を使い分けられるようにしておくことが大切です。
ネガティブな発言には注意
挨拶時に前職の批判や自信がないように感じる発言をした場合、ネガティブな印象を持たれる可能性があります。特に、前職の批判と捉えられる話題を出した場合、自社の業務に対して「前向きに取り組んでもらえないかもしれない」と思われかねません。
前職の話題は「今の業務に活かせることをアピールするため」であることを、忘れないようにしましょう。
相手の名前を覚えられるよう準備する
挨拶をする相手が多い場合、1度の挨拶で名前を覚えることは困難です。メモ帳とペンを用意しておき、挨拶後にメモをしておけば名前を覚えやすくなります。名前とともに、担当業務や特徴も書いておくと、より早く覚えられるでしょう。
まとめ
派遣先企業に就業する初日は、挨拶や自己紹介が必要です。人の印象は最初に提示された情報に強く影響されるため、これから同じ職場で働く人との関係構築にとって最初の挨拶が大きなカギを握ります。
ただし、派遣先企業の風土や状況によって、挨拶をするシチュエーションは異なります。どのタイミングやシチュエーションでも対応できるよう、経歴や職歴、仕事への意気込みとともに、趣味や興味のあることを整理しておくことが大切です。
本記事を参考に、挨拶や自己紹介で話す内容を事前にまとめておきましょう。
- ライター:田仲ダイ
- エンジニアリング会社でマネジメントや人事、採用といった経験を積んだのち、フリーランスのライターとして活動開始。現在はビジネスやメンタルヘルスの分野を中心に、幅広いジャンルで執筆を手掛けている。