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eラーニングとは?活用方法やメリットについて簡単に解説

eラーニングとは?活用方法やメリットについて簡単に解説

eラーニングとは?

eラーニングとは?活用方法やメリットについて簡単に解説_1

eラーニングとは、パソコン・タブレット・スマホなどのデバイスとインターネットを用いて学習をする方法を指します。動画を見て学ぶもの、学習テキストをダウンロードして学習するもの、テストを受けて習熟度を測るものなど、学び方の形式はさまざまです。また、学び方の形式や組み合わせは、eラーニングを導入する企業や団体によって異なります。

目的/活用シーン

eラーニングを用いる場合、場所や時間に関係なく学習を進めるため、学習者の都合に合わせて学習しやすくするため、習熟度の管理をしやすくするためなどの目的があります。

たとえば、通勤中にスマホで動画を見て学習をする、仕事の合間やミーティングの待ち時間にテスト形式の問題に答えて学習を進めるなど、スキマ時間を使って学習できるため、使い勝手のいい手法として知られています。

このように、eラーニングの場合、研修に参加する全員の日程を合わせるなど調整の負荷をかけずに実施でき、受講者側が自分のタイミングで受講できるのも学習を進めやすいポイントのひとつです。

学習者がeラーニングを活用するメリット/デメリット

では学習者側がeラーニングを活用する場合、どんなメリット・デメリットがあるのかを紹介します。

メリット

• いつでも/どこでも学習できる
デバイスを用意する必要はありますが、インターネットがつながる環境であればスマホやタブレット、パソコンなどを用いていつでもどこでも学習ができるのは大きなメリットです。

特にスマホなどの持ち運びしやすいデバイスの場合は、通常業務に支障をきたすことなく通勤時間や移動時間などを活用して勉強が進められます。そのため、時間を有効活用できる点は大きなメリットとなるでしょう。


• 自分のペースで学習できる
自分のペースで学習を進められる点も、仕事と学習を並行しておこなう学習者には非常に大きなメリットになりうるポイントです。研修などの場合は、長時間拘束をされて学習をする必要がありますがeラーニングの場合は期日が決まっていてそれまでに学習を進めておけばいいというルールであることが多いため、仕事の繁閑差を見ながら調整して学習を進められます。


• 繰り返し学習ができる
学習を進めていくとeラーニングに限らず、自分が間違いやすい分野がわかってきます。研修での学習の場合は自分の苦手分野だけをもう一度受講することはできないため、自分のペースに合わせた学習ができません。

しかし、eラーニングの場合、苦手分野を把握したら繰り返し学習して覚えられるように学習プログラムを設計することも可能です。eラーニングの種類にもよりますが、苦手分野だけを抽出・復習することも、個別の苦手分野に合わせた問題を作ってくれるようなプログラムを作成することもできます。


• 進捗やフィードバックをすぐに得られる
eラーニングで学習を進めていくと、学習進捗の把握、あるいは現在の進捗についてのフィードバックを得ることもできます。学習者側は自分自身が全体の工程のなかでどこまで進んでいるのか把握できるため、仕事の繁閑差を踏まえて計算し、計画を立てられます。

強化すべきポイントを自分なりに分析しておくと、よりeラーニングの良さを活かした効率的な学習ができるでしょう。

デメリット

反対に学習者にとってeラーニングを活用するデメリットとなることを3つ紹介します。

• 実技が伴う学習は難しい
eラーニングはその性質上、実技を伴う学習が難しいという特徴があります。CGや動画などを用いてもあまり操作方法がわからない、あるいはその場で手取り足取り指摘してもらわないと改善できないような実技の場合は、eラーニングではなく実地の研修をおこなう方が望ましいでしょう。


• 学習上の不明点やQ&Aなどの解消が難しい場合も
eラーニングの場合、学習を進めていてわからないことが出てきたとき、すぐに確認ができないことが想定されます。


• モチベーション維持が難しい
eラーニングを活用すれば学習スケジュールの提供や進捗管理はできるものの、それができるからといって学習者側のモチベーションが上がるとは限りません。そのためモチベーションが維持できずに学習が進まない、あるいは学習をしていてもモチベーションが低下していて集中できず、知識が身につかないという可能性もあります。

同じ学習をする場合でも、モチベーションの高低で学習成果が変わってくる可能性は十分考えられます。eラーニングの場合、モチベーション維持は学習者自身がおこなわなければならないため、モチベーションを維持する難度は高いと考えられるでしょう。

学習者側のeラーニングと他の学習方法の比較

では、eラーニングとその他の勉強方法との違いを比較してみます。

• 書籍等の紙媒体との比較
書籍等の紙媒体での学習とeラーニングを比較してみると、計画、学習進捗、習熟度の管理・分析の観点とモチベーション維持の部分で違いが出てきます。

まず書籍等の紙媒体で学習を進める場合、まず書籍選び、学習計画の策定をし、その通りに実施していく必要があります。また、進捗管理もモチベーションが上がるような方法で実施しない限り、一定の期間が過ぎても選んだ書籍1冊の勉強が終わらずモチベーションが下がる可能性もあります。

また、習熟度や苦手分野も自分自身で分析しなければわからないため、eラーニングに比べて学習者側のタスクが多く、負担を感じる場合もあるでしょう。


• ビデオ教材との比較
ビデオ教材の場合も同じく計画・学習進捗・習熟度の管理・分析の観点でモチベーションが下がる可能性があります。

また、ビデオ教材のみだと自分の習熟度を測りにくいため、学習効果が出ているのか疑問を感じてモチベーションが下がることも考えられるでしょう。知識の定着を図るために、ビデオを視聴した後のテストを実施するなど別の学習法と組み合わせる必要が出てくる可能性もあります。


• 対面研修/授業との比較
対面研修や授業の場合は、実際に集まることで他の受講者とのコミュニケーションをとったり、講師に質問をしたりできるという部分でモチベーションを高い状態で維持しやすいことが利点です。

また、計画、学習進捗、習熟度の管理・分析も研修や授業の種類によっては網羅されるため、学習者側の負担が少ないというメリットがあると考えられます。しかし、遠方の場合は移動時間も長く、通常業務を抜けて実施する必要があることから、学習者やその周辺の方への業務負担が大きくなる可能性は高いです。

企業側がeラーニングを活用するメリット/デメリット

企業側がeラーニングを活用するメリット、デメリットについても、簡単に紹介します。

メリット

・学習の進捗が集計しやすい
・最新の教材を学習者に提供できる
・導入以降のコスト削減

メリットとしては、学習進捗の集計が簡単にでき、最新の教材が提供できること、導入をすれば移動費・宿泊費・書籍費などの費用が削減できるという点がメリットです。一度作ってしまえば、時流に沿わなくなるまでは初期に作ったコスト以上に大きな費用をかけずに活用できるため、長期的なコスト削減につながるといえるでしょう。

また、各項目でミニテストを実施するプログラムにしておき、項目ごとの比較をすれば、苦手分野の把握や強化すべきポイントも一目瞭然です。これらは、eラーニングに学習の進捗管理機能がついているものを選べば、自社で準備することなく簡単にプログラム化が可能です。

デメリット

デメリットとしては、下記4点が挙げられます。
・学習者(社員)の学習進捗の管理が煩雑になりやすい
・学習者の不明点がそのままになる可能性もある
・教材を独自作成する場合、手間とコストがかかる
・eラーニングが業務命令であった場合、学習時間も労働時間に含まれる

• 学習者(社員)の学習進捗の管理が煩雑になりやすい
学習者の学習進捗は人によって異なることが考えられるため、その社員に合わせた管理や声掛けなどが必要になる点もデメリットといえます。学習方法としては利便性が高いものの、管理ツールがない場合はかえって煩雑になりやすいともいえるでしょう。

• 学習者の不明点がそのままになる可能性もある
eラーニングで学んでいる際に不明点があった場合、職場でカバーできる体制があればデメリットにはなりません。しかし、人手不足などが原因で不明点の確認ができない場合は、eラーニングを活用しても学習者が不明点を抱えたまま業務を進めることになる可能性もあります。

• 教材を独自作成する場合、手間とコストがかかる
業界の特色が強い、あるいは独自のテキスト作成を行って業界一般以上の習熟度を実現したいなどという場合は、実現するためにはどういった項目を盛り込むべきか、eラーニングシステム提供企業と相談しながら作る可能性もあるため、手間とコストが両方かかると考えられます。

• eラーニングが業務命令であった場合、学習時間も労働時間に含まれる
業務命令として学習を義務付けていた場合、eラーニングなどで学んでいる時間も労働時間に含まれるため、残業時間が増えるなどのデメリットも見越して運用していく必要があります。

eラーニングの歴史

さまざまな特色を持つeラーニングですがいつ頃生まれ、いつから流行するようになってきたのか、その歴史を紹介します。

eラーニングができる前の学習方法

eラーニングができる前の学習方法としては、対面、紙媒体、ビデオやCD・DVDなどの映像媒体などを用いた学習方法が主でした。そのため、学習者自身がその場に集まる必要があるもの、もしくは自分自身で管理をするものが多く、学習者のモチベーションによって習熟度が異なるという点に課題がありました。

eラーニングのはじまり

eラーニングが始まったのは、インターネットが普及し始めた1990年代です。パソコンが一気に普及したことで、インターネットとデバイスが揃い、デバイスがあるところならどこでも学習できる環境が整ったためです。

システムが確立し発展するまで

日本では、2000年頃にインターネットの普及が進んだことで、インターネット接続でコンテンツを見るようになり、eラーニングが進んでいきました。さらにスマートフォン・タブレットが2000年代後半、2010年代に普及し始めると移動中にもeラーニングを活用できるように変化していき、さらにeラーニングの活用が進んでいきました。

今後の活用の展望

最近ではeラーニングでクリアできなかった疑問点の解決など双方向のコミュニケーションが取れないと実現できない部分をライブ配信形式のeラーニングなどで実施できるようになりました。そのため、今までは実施が難しかった実技の部分もVR(Virtual Reality)でカバーできる領域が広がっています。

また、学習する個人別の習熟度管理、カリキュラム検討、チャット機能を活用してより学習へのモチベーションを高めるような動きも可能になっています。

さらに学習結果を人事評価に連動させることもできるため、人材のタレントマネジメントにも役立てられるようになってきました。

eラーニングの導入に必要なもの

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企業・学習者双方にとって利便性の高いeラーニングですが、学習者、企業側それぞれにどんなものを用意すれば実施が可能なのかを紹介します。

学習者

学習者側に必要なのは、デジタルデバイスとインターネット環境です。派遣社員として登録している方がeラーニングを実施するとなると、多くは自分のデバイスと通信環境で受講することになるため、通信の料金プランを見直す必要があるかはよく確認しておきましょう。

企業側から要望されてeラーニングを受講する場合、企業側から貸与されたデバイスとなることが主です。仮に個人のデバイスを利用する場合はセキュリティ対策について企業側と認識を合わせておき、かかる費用についてどういった取り決めになっているのかは把握しておくようにすると安心です。

教材の中身に合ったデバイスを用意し、安定した通信環境で実施できるよう、インターネット環境を整えてから学習を始めましょう。

企業

eラーニング実施に際して企業側に必要なのは、eラーニングシステムと学習教材です。eラーニングシステムは、その企業が求める機能を厳選して選ぶ必要があります。

学習進捗はどのようにおこないたいのか、人事評価にまでつなげたいのか、チャット機能、ライブ配信など双方向性のあるコミュニケーションを実施したいかなど望む形をイメージしてそれを備えたシステムを選ぶことが欠かせません。

学習教材についても、一般的なマナーやロジカルシンキングなどの定型的な内容で十分なのか、それとも自社の仕事を分解したマニュアルのようなもので実務に役立つ業務習熟度を上げたいのかで取り組み方が大きく異なります。

企業がeラーニングシステムや教材について考える場合、eラーニングを活用して何を実現したいのかを明確にしたうえでツールとやり方を選ぶと成功しやすいでしょう。

スタッフサービスのeラーニングサービス紹介

スタッフサービスでは、登録者の方に向けてeラーニングサービスを提供しています。
派遣社員として働きながら業務に役立つ勉強がしたい、今後のためにスキルアップをしたいという方はぜひご利用ください。

スタッフサービスグループのスキルアップサポート
https://www.staffservice.co.jp/benefits/skillup.html

スタッフサービス無料学習アプリ「ぽけっと」
https://mypage.022022.net/service/lgn/pocket/index.html
 

まとめ

スマホの登場によってより活用されるようになった学習方法、eラーニングのメリット・デメリットやその他の学習方法との違いを紹介しました。自身のスキルアップ、キャリアアップを実現してくれる可能性を秘めた学習方法であるため、受講する機会を作り、新たな未来を切り開くきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

 


<ライタープロフィール>
高下真美 / ライター

新卒で人材派遣、人材紹介企業に入社し、人事・総務・営業・コーディネーターに従事。その後株式会社リクルートジョブズ(現・株式会社リクルート)に転職し、営業として8年勤務後、HR系ライターとしてフリーランスへ転身。現在は派遣・人材紹介・人事系メディアでの執筆、企業の採用ホームページの取材・執筆の他、企業の人事・営業コンサルタントとして活動中。

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