職場の人間関係を左右するマウンティング女子たちの実態!その心理と攻略法
女性同士の格付けをテーマにしたドラマなどの影響で、数年前、流行語にもなった“マウンティング”。本来マウンティングとは、動物が自分の優位性を示すために相手の背中に乗ることを指しますが、これを女性同士で行うのが「マウンティング女子」です。彼女たちに、職場で悩まされている方もいるのではないでしょうか?そこで今回は、マウンティング女子の実態と、職場で遭遇してしまったときの対処法についてご紹介します。
目次
1、こんな経験ありませんか?
職場によくいるマウンティング女子とは?
まずは、わかりやすくご理解いただくために例を見てみましょう。
結婚が決まり専業主婦になることになったA子さん
ある職場のA子さんは、今年結婚が決まり専業主婦になることに。するとそこにB先輩が祝福にやってきました。
B先輩「○○ちゃん、結婚するんだって?おめでとう~!」
A子さん「ありがとうございます!」
B先輩「式の準備とか、節約とか、これから大変なことも多いと思うけど幸せになってね!」
A子さん「はい・・・そうですね!ありがとうございます!」
B先輩「でも専業主婦なんて羨ましい・・・私なんて今月も海外出張入っちゃって本当プライベート楽しむ余裕全然ないよ~。もっとゆっくりした~い」
A子さん「海外出張なんてすごいじゃないですか!B子さんもお体に気をつけてがんばってください。」
B先輩「ありがとう!でも辛くなったらいつでも相談してね!誰とも会わなくなるから孤独だと思うけど1人で色々抱え込んじゃだめだよ~」
その数時間後、家に帰ったA子さんは、なんだか胸がモヤモヤ。
あれ?なんだろう、このスッキリしない感じ・・・。
そのモヤモヤ感こそがマウンティングです。
誉めているようで、けなしている。羨ましがっているようで、自分のほうが幸福だと暗に匂わせる。祝福しているようで、相手に将来への不安を抱かせ人生の大きな決断を後悔させようとする・・・。そして特筆すべきは、はっきりと相手に自覚させない(もしくは自覚させるのに軽く1~2時間というタイムラグを要す)微妙なラインを狙ってくる。そう、これが昨今話題のマウンティング女子です。
2、男女でここが違う!
女子における優位性の基準
マウンティングを行うのは女性だけではありません。男性間でもマウンティングは存在します。しかし、男性のマウンティングが“権力”や“年収”の誇示というわかりやすい争いなのに対し、女性のマウンティングは、“幸せ”の誇示がメインというのが面白いところ。しかも女性の場合、相手がもろにダメージを受けないよう、言葉巧みにオブラートに包み込んできます。例えばこの話を他人にすると、“え、それはあなたの考えすぎじゃない?”とか“○○さんの言ってることは正しいよ”のように、意見が別れるギリギリのラインを狙ってくるのがマウンティング女子の厄介な点なのです。
3、なぜひとはマウンティングをしたがるのか?
京都には“いけず”(意地悪という意味)という言葉があります。たとえば、綺麗な着物を着ている相手に「着物が綺麗ね」と言う真意には“着ているひとより着物のほうが良い、似合ってない”という意味が含まれているのだとか。この場合には返し言葉が決まっており、「着ているひとが綺麗だからね」と言うそうです。自分より幸せそうなひとを見ると、つい意地悪を言いたくなってしまう気持ちを、ユーモアに変えているところが面白いですね。本来誰しも多かれ少なかれ、自分が持っていないものを持っている相手に対して“嫉妬心”が生まれるものなのかもしれません。しかしそれが攻撃となって、本当に相手を傷つけてしまうのは、困りものです。
4、マウンティング女子の攻略法
マウンティングされる女性は、マウンティスト(漫画家の瀧波ユカリさんの造語で「マウンティングするひと」のこと)から見て魅力的で、嫉妬心を大きく揺さぶられる存在だということ。しかし厄介なのが、巧妙なマウンティストたちは、まるでその嫌味が事実かのごとく、相手に自信をなくさせるような微妙な言い回しで突いてくるプロフェッショナルだということです。そんな狡猾なひとと日常的に会話をしていたら、本当に自信をなくしてしまいそうですよね。
このようなひとが職場にいる場合、ストレスを受けないためにはどうすればよいのでしょうか?それにはまず相手を理解することが重要です。マウンティストたちをタイプ別に知った上で、対処法を見ていきましょう。
(以下、著書『マウンティング女子の世界:女は笑顔で殴りあう』より一部抜粋 著者:瀧波ユカリ/犬山紙子)
タイプⅠ カウンセラー型
例えば、友達に彼氏ができた途端“男が浮気しない方法”や“セックスレスにならない方法”など、こちらが求めていないのに、そのひとが独自に編み出した、思わず「違うでしょ!」と突っ込みたくなるようなクソバイス(犬山紙子さんの造語で「クソなアドバイス」のこと)をしてくるタイプ。特徴は、まるで親切な先生のごとく、あなたはこうしたらもっと良くなるのよ!と上から目線で、相手の悩み(勝手な推測)に答える姿勢でマウンティングしてくるひとです。
タイプⅡ 親友型
このタイプで恐ろしいのは、「なんでも打ち明けて話そうよ!それがこの場にふさわしい私たちの交流の仕方だよね」という雰囲気を作って、プライベートを根ほり葉ほり聞き出そうとすること。まずはヒアリングして、マウンティングに必要な情報をたっぷり確保した上で、「仲のいい○○ちゃんだから正直に言わせてもらうね」という前提でアドバイス。“自分の話ばかりするひとは厄介”と世間では思われがちですが、実は “あなたの話をたくさん聞かせて”というムードを巧みに使いつつ詮索してくる人のほうが厄介なんです。
タイプⅢ 司会型
場の中心にいなければ気が済まないのがこのタイプ。「この場の空気は私が支配しますよ」という全方位型マウンティングをしようとします。このマウンティストにみられる特徴的な技のひとつとして“仲間はずれ”がある。例えば誰かがトイレに行って戻ってきたとき、他のひとには「今こんな話をしていたんだ~」と教えてくれるのに、自分が戻ってきたときはそのフォローがなかったりするひとです。
いかがでしょうか。思い当たるひとはあなたの周りにいましたか?
ではそんな彼女たちに対して実際どのような接し方が効果的なのか、具体的な対処法をご紹介します。
1、腹見せ
犬が、相手に敵意はないという行為を示す“腹見せ”。まずマウンティング心を喪失させるために有効なのが「自分の弱みを先に相手に見せてしまう」というやり方です。マウンティング心いっぱいの女性はプライドが高いので、あなたより下ですよ~!と初めから腹見せをしておけば、マウンティングする気は起きなくなるのだとか。しかし下手に出すぎては逆効果。気分の良くなったマウンティストが「じゃあ私のやり方を教えてあげるわね」と、カウンセラー型にシフトする可能性があるので、やりすぎにはご注意を。
2、「好きだよ」と言ってみる
著書でも述べられていますが、同性の友達に対して普段、「好き」という機会は少ないのではないでしょうか?しかし好きだからという事実が伝われば、相手も変な意地や見栄をはるのをやめ、素直になってくれるでしょう。これは女性のマウンティングの本質が、“相手にしてもらえない寂しさ”とか“あんたのことなんて興味ないわよ”という態度から発生することが多いことからも納得できます。
3、何を仕掛けられても無になる「聖人」の域へ
これまで幾度となくマウンティングをしてきたと語る、著者の瀧波さんが、決定的に「もうやめよう!」と思う瞬間があったそうで、それが“聖人”に出会ったときだったと言います。明らかに完璧なのに少しの自慢もせず上から目線な話もしようとしない、まさに“聖人”。瀧波さんは、このタイプの女性に出会うのが最もマウンティングの歯止めに効くと述べており、聖人の近くにいると心が浄化されるそう。「マウンティングが通用するのって、お互いに何かしらのコンプレックスを抱えているときなんですよね」という犬山さんの言葉も深い・・・。
まとめ
マウンティング女子は、なぜ格付けをしたがるのでしょうか? その根本は、“コンプレックス”や“不安”というネガティブな要素です。本来は誰かと比べたりしなくても、幸せの形はひとによって違ったり、魅力も十人十色でそれぞれの良さがあるはず。しかし“コンプレックス”や“不安”があるために、相手より上でいないと自分の価値が信じられない。もし職場で、そんなマウンティング女子に出会ったら、今回の対処法を試しみてはいかがでしょうか。
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