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仕事成功のカギは根回しにあり!仕事のできる人がやっている簡単「根回し術」とは

仕事成功のカギは根回しにあり!仕事のできる人がやっている簡単「根回し術」とは

いつもスムーズに仕事をこなしているように見える人は、見えないところで上手に根回しをしているのかもしれません。根回しと聞くと少しネガティブなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、実は根回しは思いやりの形です。できる人は多かれ少なかれ、なにかしら根回しをしています。仕事ができると言われている人が実践している根回しについて、5つの事例を挙げながら紹介します。

「根回し」とは?仕事ができる人たちがやっている事前準備

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仕事ができる人の根回し術を正しく取り入れるためにも、まずは、根回しとは何かを知り、メリットも把握して上手に使いましょう。

根回しとは、「交渉・会議などで、事がうまく運ぶように、前もって関係者に話をつけておくこと」(広辞苑)です。いわゆる事前準備です。
いきなり伝えた時に、相手が受け止められない可能性があるようなインパクトが大きい事柄を前もってそれとなく伝えたり、相手に自分が望むような行動をとってもらうために、やんわりと働きかけておくことです。

人は誰でも突然ショックを感じるような事態に遭遇すると、身構えて拒絶反応を示してしまいます。これを未然に防ぐのが根回しですから、本来は相手の驚きや衝撃を上手に和らげてあげる優しさや思いやり、大人の配慮(気遣い)からきているものでもあるのです。

似て非なるものがゴマすりです。ゴマすりとは、おべっかやへつらいのことで、根回しとはまったく異なります。

根回しが必要なビジネスシーンとは?

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では、根回しはどんな時に使うと効果的なのでしょうか。根回しが必要とされる場面を理解しておきましょう。

根回しが必要とされるのが、スムーズに運びそうにない条件が見受けられる場面です。たとえば、ビジネスシーンでは次のような場合に根回しが有効です。

・相手にとって大きな変化になる時 
例)急な契約の打ち切りなど

・相手にとって良くないことが起きる時 
例)契約条件の悪い方向での見直しなど

・大きな費用がかかりそうな時  
例)見積額の大幅な変更など

・事態が紛糾しそうな時 
例)賛成・反対の決議でもめそうな時など

・関係者が複数もしくは多数いる時 
例)複数の会社が関わるプロジェクトなど

・一度では話が済みそうにない時 
例)上長など複数人の決裁が必要な時など

上手な根回し仕事術!仕事ができる人の特徴とは

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仕事ができる人は、総じて根回し上手なものです。では、具体的にどんな根回しをしているのでしょうか。仕事ができる人の根回しの特徴を5つ紹介します。

1.根回しすべき相手を正しく見極めている
誰に根回しすれば一番効果的なのかキーパーソンとなる人物を把握しておくことが重要です。

2.人脈を駆使している
日頃からいろいろな人と交流し情報交換することで、適切な根回しをすることができます。

3.情報分析力に長けている
課題点を正確に把握・分析して解決策を考え、さまざまな方面から相手に関する情報を集めて最適な根回し方法を考えることが大切です。

4.周りを巻き込むのがうまい
根回し力を使って周りの人の力を上手に借りましょう。周りを巻き込みつつ、自分が思う方向に動かすスキルも重要です。

5.視野が広い
仕事全体を俯瞰(ふかん)し、関係者を把握し、どうすれば一番スムーズにことを進められるかを考えます。

いよいよ根回し実践編!5つの事例を紹介

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根回しについて理解できたところで、いよいよ実践編です。どんなシーンでどんな根回しをすべきなのか、5つの事例  で紹介します。どの事例も、問題になりそうな点を把握して、然るべき人に然るべき内容を伝えることがポイントです。

事例1:急に重要な部品を変更することになった時

□根回しをしない場合
自分:「来週の生産からAとBの部品が変更になりました。よろしくお願いします」
相手:「えー、いきなりそんなことを言われても困るよ!」

■根回しをする場合
自分:「来月  から部品変更がありそうなので、事前に内容を共有しておきます」
相手:「早めに教えてもらって助かるよ。各現場にも伝えて、来月までには準備しておくよ!」

事例2:有給でしばらくプロジェクトから外れる時

□根回しをしない場合
自分:「今週末から2週間有給に入るので、担当者が変わります」
相手:「えっ!相談したいことがあったのに、調整し直さないといけないし、急に言われても困るんだけど…」

■根回しをする場合
自分:「来月に2週間の有休をいただきます。その間の担当者は◯◯です。何か事前にご質問や不明な点などございましたら、来週までにおっしゃってください」
相手:「ありがとう。相談しておきたいことが1点あるので、後ほど電話させてもらっていいですか?」

事例3:プロジェクトを円滑に実行したい時

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□根回しをしない場合
自分:「このプランでお願いします。来週月曜にはスタートさせたいので、今週末・金曜までに契約をお願いいできますか?」
相手:「急ですね。私の一存では決めかねます。上長にも承認をもらわないといけないので、もう1週間待ってください」

■根回しをする場合
自分:「プロジェクトをスタートさせるためには、〇月□日(金)までに契約をしたいのですが、その場合、いつまでにプランを決定すればよいですか?    」
相手:「プランが決まったあと、上長の承認を得る必要があるので、〇月□日(△)までにはプランを決めていただけますか?」
自分:「承知しました。決裁にあたって必要な資料があれば教えてください。〇月□日(△)までに、プランと一緒に提出いたします」

事例4:相手からクレームが出そうな時

□根回しをしない場合
自分:「来週新人  が入るので、その教育係をお願いします。」
相手:「今忙しいのに仕事を増やさないでよ。教育係をする余裕がないし、他の人に頼めないの?」

■根回しをする場合
自分:「来月から新人が入ります。その教育係を◯◯さんにお願いしたいのですが、大丈夫でしょうか?」
相手:「来月か…忙しくなりそうなんだよね。教育係に手が回らないかもしれないよ。他の人に頼めないの?」  
自分:「無理なく兼務できるよう協力しますので、お願いできないでしょうか。必要資料は前もってお送りします。ほかに準備が必要なものがあれば、遠慮なくおっしゃってください。」

事例5:会議で議論が紛糾しそうな時

□根回しをしない場合
自分:「本日の会議の議題は◯◯です。担当のAさん、Bさんのご意見をお願いします」
相手:「Aさん:私は~と思います。Bさん:いや、それは無理でしょう。私は反対です・・・(結論が出ないまま物別れに終わる)」

■根回しをする場合
自分:「次回会議の議題について、A さんとBさんの意見が異なると聞いています。それぞれどの点で意見が異なっているのか、妥協点はないのか、お二人に事前に話し合っていただき、問題点をまとめていただくことは可能ですか?」
相手:「わかりました。それぞれの言い分を事前に整理し、会議当日に課題をまとめたレジュメを提出するようにします」

まとめ

根回しは、相手の感情的な反応を想定して、事前に和らげるためにおこなうコミュニケーションの1つです。一見遠回りのように見えますが、上手に根回しをすることによって最終的には目的達成の近道になることも少なくありません。相手のことを気遣ってなされる根回しは、ビジネスだけでなくプライベートでも大きな効果を発揮することがあります。ぜひ身につけておきましょう。