テレワークやリモートワークに向いている業界・職種
新型コロナウイルスの感染拡大防止で「テレワーク」を導入する企業が増えています。コロナ対策としてだけではなく、新しい働き方として定着しつつあり、気になっている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、テレワークとはどのような働き方なのか、リモートワークや在宅勤務との違い、メリット・デメリット、テレワークに向いている仕事の共通点、 テレワークしやすい業界・職種について説明します。
目次
テレワーク、リモートワーク、在宅勤務とは?
テレワークとは、PCやタブレット、スマホなどの情報通信機器を活用して、会社以外の場所で働くことです。テレワークは“離れた場所”という意味の「tele」と“働く”という意味の「work」を組み合わせた造語で、働く場所を制約されない勤務形態のことをいいます。
厚生労働省によると、テレワークを導入する企業が増えたのは2017~2018年にかけてでしたが、2020年の新型コロナウイルス感染症対策を期に、より一般的に広がりました。
よく似た言葉として「リモートワーク」も広く知られています。リモートワークとは、“遠隔”を意味する「remote」と“働く”という意味の「work」を組み合わせた造語で、自宅やカフェなど、会社から離れた場所で働くことを意味しています。
テレワークとリモートワークは、呼称は違いますが、同じ働き方を意味しています。よく聞く「在宅勤務」も、テレワークやリモートワークの一種です。会社以外の場所で働く勤務形態のなかでも、自宅で働くことが「在宅勤務」と呼ばれています。
求人情報を探すときは「テレワーク」「リモートワーク」「在宅勤務」など、複数のキーワードで検索してみましょう。
参考サイト
厚生労働省|テレワーク総合ポータルサイト
テレワークのメリット・デメリット
では、実際にテレワークをしている人は、「テレワーク」という新しい働き方について、どのように感じているのでしょうか。テレワークのメリット・デメリット、やってみた感想を全国の20~50代男女(正社員/派遣社員)400名に調査したところ、テレワークのメリットとして「通勤時間が有効活用できる」「人間関係などのストレスがなくなった」といったポジティブな意見が多く聞かれました。一方で、「運動不足」「社内コミュニケーションの低下」といった課題も明らかになりましたが、約8割の人が「テレワークに切り替えて良かった」と回答しています。
■メリット
・通勤時間が有効活用できる
・ストレスが軽減される
・家事との両立がしやすい
・家族と一緒にいる時間が増えるなど
■デメリット
・運動不足になる
・社内コミュニケーションが減った
・紙の書類のやり取りができない
・勤務時間の線引きが難しいなど
テレワークに向いている職種の共通点 3つ
テレワークには、向いている職種と向いていない職種があります。向いている職種に共通しているのは、以下の3つです。
① 職場に行かなくても、その仕事ができること
まず、テレワークに向いているのは、出社する必要がない職種です。入力作業、SEなどPCやインターネット環境があれば、場所を問わず成立する仕事であることです。
一方、その場に行かないと仕事が成立しない店舗スタッフや、工場の機械を扱う製造業など、特定の場所でなければできない職種は、テレワークには不向きといえそうです。
② 成果が明確であること
テレワークは、上司が部下の仕事ぶりを直接見ることができません。そのためプログラマーやWebデザインなど、成果物が明確な仕事や、営業職のように成果が数字で判断しやすい職種が向いています。
③ お客様と直に触れ合う必要がない仕事
メールやチャット、オンライン会議ツール、テレビ電話などの進歩によって、会社に行かなくても社内外のコミュニケーションが手軽にできるようになりました。これらを活用すれば業務が成立する職種は、テレワークに向いているといえそうです。
一方、看護や介護、飲食業など、お客様と直に触れ合うことが必要な職種は、テレワークに向いていません。建築業や運送業など、実体のあるものを扱う職種も同様です。
テレワークを導入しやすい業界・職種
テレワークは、通勤や人間関係のストレスなどの悩みを解消でき、ワークライフバランスが成立しやすい嬉しい働き方ですが、上記のように 、どんな仕事でもテレワークできるわけではありません。業界や職種によって向き不向きがあります 。現在のところ、テレワークを導入している企業が多いのは、以下の業界といわれています。
<テレワークを導入しやすい業界>
IT・インターネット
マスコミ・広告
金融・保険
弁護士・翻訳
テレワークをおこなうには、PCやスマホと接続できるインターネット環境、データを保存・共有できるクラウド、情報漏えいなどを防ぐセキュリティ対策などの条件が必要となります。これらの条件が整いやすいIT・インターネット業界、マスコミ・広告業界では、多くの企業がテレワークを導入しています。
また、対面での接客、営業、販売が中心だった金融・保険業界 や不動産業界でも、Web会議ツールやチャット、電子文書決済システム、商品提案から申込手続きまでワンストップの対応を可能にする専用端末などを活用して、テレワークを可能にしています。
弁護士や行政書士、法務・給与などの事務業務、翻訳・通訳 といった専門的な知識や技術提供をおこなう、個人作業が中心の業種もテレワークに向いています。
同じ業界であっても職種によってはテレワークが難しい場合もありますが、Webツールの活用、PCでの入力作業、オンラインでの商談が可能な職種はテレワークがしやすく、上記の業界以外でもテレワークを導入している企業は多くあります。
たとえば、建築・土木系 はテレワークの実施率が低いとされていますが、テレワークを導入している設計事務所もあります。サービス・販売・外食系もテレワークの実施率が低いといわれていますが、オフィスワークは原則テレワークとしている企業もあります。
テレワークを希望する場合は、業界よりも「職種」で仕事を探したほうがいいでしょう。テレワークがしやすいのは、以下のような職種になります。
■オフィスワーク
・事務(総務・経理・人事)
・営業
・企画/マーケティング
・コールセンター
・通訳、翻訳
・OAインストラクター
■IT・システム
・システムエンジニア
・ネットワークエンジニア
・プログラマー
・システム運用管理/保守
・Webデザイナー
・Webディレクター
・DTP
・ヘルプデスク
・ITアシスタント
■設計・開発
・設計
・CADオペレーション
テレワーク、リモートワークできる仕事を探すには?
テレワークができる職種は、大きく広がっています。接客・販売、介護・医療といった対面によるコミュニケーションが不可欠な仕事や、製造業や運送業のように直接ものを作ったり運んだりする仕事など、テレワークが難しい業種もありますが、事務や営業といった職種では、テレワークが可能な場合もあります。スタッフサービスでは、テレワークしやすいオフィスワークやIT・システム、設計・開発などのお仕事探しのサポートや転職支援サービスをおこなっています。
現在、スタッフサービスグループ では、約1万人の派遣スタッフが在宅勤務をしています。今後は、新型コロナウイルス感染防止策としての「テレワーク派遣」だけではなく、育児や介護などの外的要因が理由で”働きたくても働けない⼈”が、時間や距離などの制約に縛られず社会で活躍し続けられるための働き⽅のひとつとして、2025年までに2万⼈規模の「テレワーク派遣」の展開を目指しています。
テレワークしやすい職種に就くためのスキル相談など、仕事やキャリアについてのお悩みをキャリアカウンセラーにご相談いただくこともできます。ぜひご活用ください。
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