いざという時いくら必要?年代別に見る、貯金額の目安と増やすコツ・方法
スタッフサービスが派遣で働く20~40代女性を対象に行った「貯金に関するアンケート」によると、その貯金額は平均118万円でした。また、月々の貯金額は2万円と、計画的にコツコツ貯金をしている人が多いようです。今回は、派遣で働く女性の貯金額の目安や増やすコツをご紹介します。
年代別に見る、貯金額の目安と緊急時の予備資金
貯金を始める時は、「何のためにお金を貯めるのか」をできるだけ明確にしておくことが大切です。お金を貯める目的を決めていないと、モチベーションが続かなくなってしまいます。お金を貯める目的は、いざという時の生活資金や老後の生活費、結婚資金、住宅や自動車の購入など人それぞれ。お金を貯めた先の未来を想像すると、モチベーションが上がりお金が貯まりやすくなります。貯金額の目安は年齢や家族構成で異なるので、それぞれ確認していきましょう。
20代の貯金額の目安
20代女性の場合は、失業した時や病気で働けなくなった時に備えて、月収の約6カ月分である100万円を目標に貯金を始めてみましょう。派遣で働く女性の場合、平均賃金は17.6万円~19.1万円(※)。毎月3万円ずつ貯金できれば約3年間で達成できます。
30代の貯金額の目安
結婚や出産、子育て、住宅の購入など、ライフスタイルの変化に合わせてお金が必要になる年代ですが、失業した時や病気で働けなくなった場合の生活資金を優先的に貯蓄していく点は変わりありません。派遣で働く30代女性の場合、平均賃金は19.2万円(※)です。独身の方の場合、平均賃金の約5ヶ月分の100万円を目標に貯金するようにしましょう。また、既婚者の方で特に子供がいる場合は、独身の方よりも生活費が多くかかるため、より多くの蓄えが必要です。2人以上世帯の月平均の生活費が約30万円であることを考慮して、夫婦合わせて約6カ月分の生活費である200万円を目標に貯めていきましょう。
40代の貯金額の目安
40代になると、子供の教育費や住宅ローンの返済額が高くなる傾向にあります。既婚者の場合は、2人以上世帯の月平均の生活費およそ30万円の約6カ月分の150万円~200万円の貯金は確保しておきたいところです。独身の方は、ご自身の生活だけでなくご両親の介護なども考えて、20代や30代よりも少し多い100万円~150万円程度の額を目標に貯めていきましょう。
緊急時の予備資金は30~50万円を目安に
いざという時の生活費、病気やケガで入院をしたり働けなくなったりした場合の医療費のための貯蓄があると安心です。公益財団法人 生命保険文化センターの調査によると、女性が入院した場合、医療費の自己負担の合計と経済的損失の総額は、全国平均で27.1万円。健康保険などで賄えない医療費や、一時的に働けない期間があることを想定して、最低でも30万円~50万円を目安に準備しておきましょう。また、がんのように治療が長引く病気は、自己負担する額や経済的な損失がさらに高額になることもあります。そのため100万円程度の貯蓄があると大きな病気にも対応できて安心です。
※平均賃金は厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査 結果の概況」より引用。派遣の平均賃金は、「正社員・正職員以外」の平均賃金を参照。
どうやって貯金したらいい?お金を貯める4つのコツと方法
先取り貯金をする
毎月の収入から生活費などの出費を引いた残りを貯蓄するのではなく、収入から先に貯金する分を別の貯金口座に移す方法です。残ったお金で生活するとお金が貯まりやすくなるメリットがあります。定期預金の積立や勤務先の財形貯蓄制度などを有効に活用することをおすすめします。
家計簿アプリを活用する
お金が貯まらない人は、毎月、何にいくら使っているのかを把握できていないケースが多いため、まずは支出を把握することが重要です。クレジットカードと連携できるアプリを利用すれば、いつ、何に、いくら使ったのかが自動で同期して把握することができます。また、銀行口座と連携しているアプリでは、口座の残高を確認できます。
固定費を見直す
毎月の出費のうち、もっとも見直しやすく効果が高いのは、家賃や通信費、保険料などの固定費です。
家賃を見直すためには、引っ越しや住宅ローンの見直しができないか検討してみましょう。
スマホなどの通信費は、格安SIMに変更すると、毎月の出費を大きく減らすことができます。また不要な保険を解約することも大きな節約に繋がります。必要以上の保険に入っていないか確認してみましょう。
変動費を倹約する
食費・光熱費などの変動費を見直すことも大切です。自炊する、こまめに電気を消す、シャワーの水を出しっぱなしにしないなど生活を見直してみましょう。ただし、変動費の削り過ぎはおすすめしません。特に食費は無理して削ると、長続きせずに途中で挫折してしまいます。過度なストレスにならない範囲で節約するようにしましょう。
投資にチャレンジしてみよう
老後の資金として、「iDeCo」や「つみたてNISA」といった投資を活用すると、高い利率での貯蓄が期待できます。一方で、リスクがあることも踏まえて、自己責任で検討するようにしましょう。また、iDeCo、つみたてNISAには、掛け金額に上限があります。
iDeCo(イデコ)
「個人型確定拠出年金」のことで、自分で老後の年金を準備するための制度です。毎月一定額の掛け金を支払い、投資信託などで運用して積み立てていきます。支払った掛け金はすべて所得控除の対象となるため、所得税や住民税を節税できる点がメリットです。ただし、積み立てたお金は途中で引き出すことができません。
つみたてNISA
iDeCoのように毎月掛け金を支払い、投資信託などを運用して積み立てていきます。iDeCoとの違いは、掛け金が所得控除とならない点と、積み立てたお金はいつでも引き出せる点です。
貯蓄の基本は「収入-貯金=支出」
貯蓄の基本はシンプルです。現在の収入から貯金額を決めて、支出に使える額を設定しましょう。限られた収入の中で効率的に貯蓄を行うためには、目的を明確にすることが大切です。現在の生活を過度に圧迫しないように、上手に貯金しましょう。
また、iDeCoやつみたてNISAといった制度を利用して投資を始めてみることも、貯蓄を増やす一つの方法です。あなたに合った方法を見つけて、将来に備えましょう。
<リクルートグループサイト関連記事>
・気になる子どもの教育費いくらかかる?またその準備は?お金のプロに聞いてきた!