産休から復帰する際に注意するべき4つのポイント
働きながら結婚や出産をしたいと考えている女性なら1度は気にしたことのある産休。「子どもを育てながら働くことはできるの?」「産休はどのくらい取れるの?」「社内の人に迷惑をかけないようにするには?」など、不安なことやわからないことは多いですよね。
今回は、そんな産休の疑問点や注意するポイントを4つに厳選してご紹介します。産休に入る前から産休復帰までの間で注意するべきポイントをしっかりと理解し、無理のない産休期間を過ごしましょう。
目次
1.産休に入る前の準備が大事。
産休制度について知る
まず産休を取るときには「産休とは何か」をしっかりと知っておくことが大切です。産休と育児休業(育休)が混同してしまうこともありますが、産休とは「産前・産後休暇」の略称で、国から定められた休暇制度のことを指します。そもそも、「自分の会社に産休制度はあるの?」と思われた方も、産休制度は会社に関係なく取得することが可能な休暇なので、安心して取得してください。
また、産前・産後という名前からもわかるように出産の前後で休暇を取ることができます。ただし、それぞれ取得できる日数に違いがあるので、あらかじめ確認しておきましょう。
産前休暇
労働基準法第65条によると、産前休暇とは出産前に取得できる休暇のことを指し、休暇の期間は基本的に産前6週間と義務付けられています。(お腹の中にいる赤ちゃんが双子以上の場合は14週間)
また、この6週間や14週間というのは「出産予定日」から算出した日付のことを指すので、実際の出産が遅れてしまっても法律的な問題はありません。
さらに、本人が産前休暇を希望しない場合は、出産前日まで就業することも問題ありませんが、自分自身の体力や体調などを考慮しながら無理のない範囲で就業を行ってください。
産後休暇
産後休暇は出産後に取得できる休暇のことを指します。こちらにも労働基準法の規定があり、"出産後8週間未満の場合は就業させてはいけない"というものです。こちらは産前休暇と違い就業を禁止するものなので、産後8週間の間は就業せず自宅で療養・家庭での生活に集中することができます。
ただし、出産から6週間が経過して医師から健康上問題がないと判断された場合には就業が許可される場合もあります。病院で判断を仰ぎ、こちらも決して無理のない範囲での就業を行いましょう。
2.職場に報告、
産休後の復帰方法も早めに相談を
次に、職場への対応を考えます。妊娠した場合には、産休だけでなく今後の業務内容などについても考える必要があります。そのため、妊娠がわかったらできる限り早めに職場には報告をしましょう。特に、つわりがピークを迎えやすいと言われている8~12週くらいには報告を済ませ働き方を調整しておきたいもの。
「職場の人にどう思われるだろう……」という不安はつきものですが、業務内容を周りのメンバーと分担していくためにも大切なことですので早めの報告がおすすめです。
また、産休後の復帰についても同様のことが言えます。まずはじめに、職場復帰をする旨を旦那さんなどに伝え、家庭の中で話し合いを行いましょう。例えば赤ちゃんを保育園に預けるという場合でも、送り迎えをどうするかなど、今までの生活とは異なることが必ず出てくるので、家事の分担などは協力して進めていくことが必要不可欠です。
職場への復帰報告も同様です。正社員の場合は急な欠勤や早退が周りの人たちへの負担となってしまう可能性もあります。そういった場合の対応など、正社員だとしても短時間勤務が許されている職場ももちろんありますので相談をしておくことが必要です。
くれぐれも、相談をせず後々迷惑をかけることになってしまう、ということは避けるよう、早め早めの相談・行動を心がけましょう。
3.産休に入るまでに、業務の引き継ぎを
産休に入ったからといって、突然周りの人たちが円滑に仕事を回していけるかというと、そうではありません。そのため、できる限り早めに業務内容を後任者に引き継がなければなりませんが、普段の業務に加えて引き継ぎをおこなうことになるのでハードな生活になることも考えられます。それでは、引き継ぎをスムーズに進めるためのポイントにはどんなものがあるのでしょうか?
引き継ぎのスケジュールは余裕を持って
妊娠中はつわりなど、普段よりも体に多くの負荷がかかります。そのため、引き継ぎをおこなう際には普段よりも余裕を持ったスケジュールを立てた上での引き継ぎが肝心です。引き継ぎ用の資料の作成、資料に必要なファイルやデータなどは普段からこまめに整理整頓をしておくことで、いざとなった時に探す時間を浪費せずに済みます。
マニュアル作成はシンプルに
意外と大変な業務の引き継ぎ。これまでにおこなっていた業務内容を丸ごと後任者にお任せすることになるので、どんな業務内容があるのかということをしっかりと伝えられなければなりません。
しかし、あまりにも資料が厚かったり文字が多すぎたりしてしまうと、後任者にも大変な思いをさせてしまいます。大切なのは、量ではなくしっかりと伝わること。引き継ぎ用の資料を作成する場合は、極力シンプルにわかりやすく構成することを心がけましょう。そして、その作成した資料を元に対面しての引き継ぎを行うことがおすすめです。産休に入ってから不明点が出てきしまうことのないよう、産休に入る前にできる限りのコミュニケーションを取っておくとスムーズに産休を迎えることができます。
4.妊娠の初期から保育園情報を集めておく
産休明けにはできる限り子どもは保育園に預けて職場復帰をしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。保育園と一口に言ってもその種類や形態は様々だったり、定員の都合で入園できなかったりという声も聞くことがあります。そんな少し手間取る保育園選びをスムーズに行うポイントをご紹介します。
保育園の情報なら市区町村の役所が一番
保育園探しといえば、ママさん同士の口コミやインターネットなどたくさんの方法がありますが、何と言っても一番は住んでいる自治体の役所で情報をもらうこと。出産時期にもよりますが、多くの保育園の場合、11月~12月頃で1度入園を締め切ってしまうため出産の時期がわかったらすぐに手続きを始めると安心です。
自分の足でも保育園に出向く
ある程度保育園が絞られてきたら、できる限りその保育園には出向いてしっかりと自分自身の目で確かめましょう。これからしばらくの間大切な子どもを預ける場所なので、時には口コミなども参考にしながらじっくりと決めていきましょう。
初めて出産を迎えるという方にとっては、不安なことだらけの産休。職場復帰をするために大切なことは、まず周りの方とのコミュニケーションをとること、そしてどんな時にでも余裕を持った行動をすることです。今回ご紹介したポイントを踏まえて、気持ちよく産休を迎えてくださいね。