仕事で泣くのはNG? 職場で涙が出てしまう時の解決法
同僚と意見が対立した、大事なプレゼンで失敗した、上司に大声で注意されてしまった…職場で泣くのは良くないとわかっていても、悔しさや自己嫌悪で涙したことがある人は少なくないのでは。女性の場合、ホルモンバランスの影響で、感情をうまくコントロールできない時もあります。どうしても涙が出てしまう、感情が抑えられないといった緊急時に役立つ対処法をご紹介します。
目次
職場で泣くべきではない! と思われる理由
感情を素直に表すのは悪いことではありませんが、「仕事中に泣くのはNG」というのが一般的な見方。「感情のコントロールができない」「泣けば済むと思っている」という冷ややかな評価が多く、仕事中に泣くのは精神的に弱く、子どもっぽいというイメージを持っている人が大半なのではないでしょうか。
職場で涙が出そうになるのはなぜ?涙してしまう3つのケース
悔し泣きや嬉し泣きなど、泣くといっても涙の種類はさまざまです。「自信のあった企画にダメ出しされた」、「希望していた部署に配属されなかった」といった苦い涙がある一方、「競争率の激しいコンペで自分の企画が通った!」といった喜びの涙もあります。
対処法を考える前に、仕事中のどんな場面で涙しがちなのか、それぞれのケースを見ていきましょう。
1. 悔しい涙
仕事に真剣に向き合い、思い入れが強い人ほど、悔し涙を流すことは多いかもしれません。
例えば、時間をかけて作成した資料が評価されなかった、スキルの高い後輩とみんなの前で比べられた場合など、自分のふがいなさを感じて悔し涙を流したことがある人は少なくないでしょう。
2. 悲しい涙
悲しい涙はどうでしょうか。悔し涙より原因は複雑で、疲れや不安、トラウマや寂しさなど理由も多種多様。仕事が直接的な要因のこともあれば、プライベートのできごとが影響していたり、病気の症状が引き金になっていたりする場合もあります。
例えば、大切な人との別れを経験したばかりの人は、心も頭も思うように働きませんよね。気力を振り絞って出社したものの、ふとした時に悲しい涙が流れてしまうこともあるでしょう。
3. 嬉しい涙
一方の嬉しい涙は、悔しい涙や悲しい涙と比べて好意的に受け止められる場合が多いです。
例えば、競争の激しいコンペで自分の企画が通ったり、何度も希望を出していた部署に配属が決まったりと、苦労が報われた時に流れる嬉し涙。周囲から「おめでとう」「頑張ったね!」などと声をかけられることもあり、原因が深刻ではない分、対処もしやすいはずです。
職場で泣くのは悪いことではない
「職場で泣くのはNG」という価値観が一般的とはいえ、泣くという行為自体が悪いわけではありません。泣くのは一生懸命、仕事に向き合っている証拠です。まずは、感受性が豊かな自分を優しく受け止めてあげましょう。その上で、周囲を困らせない配慮はもちろん必要です。泣きそうになった時に取るべき行動や、泣いた後の対処法をご紹介します。
職場で泣いてしまった時の対処法
できるだけ一人で泣く
泣きたくなったり、涙が出そうになったりしたら、トイレや階段の踊り場など、人目の付かない場所を選んで泣きましょう。時間に余裕があるなら「お昼に行きます」「お手洗いに行ってきます」とひと言伝えて、席を外すのもいいでしょう。集団行動はどうしても人目に付いてしまうため、一人で行動するのが得策です。
スマホを一緒に持っていく
仕事から離れる時間が長くなれば、周囲に心配や迷惑がかかります。もし落ち着くまでに時間がかかる場合は、身近にいる同僚に一報を入れ、状況だけでも報告しておきましょう。スマホを持って出ると、電話やメールで対応できるのでおすすめです。
戻った後は周囲に配慮を示す
戻った後の態度次第では、批判やうわさ話を助長してしまうこともあるので、注意が必要です。戻ったら、「失礼しました」「すみません」など、配慮を示す発言をしたほうが理解を得られやすいはずです。泣いたり、感情を落ち着かせたりしたい時は誰にでもあるので、恥ずかしいことはありません。
職場で泣かないようにするには
自分が職場で泣く時はどんな状況かがわかると、泣かないための対策が打てるようになります。
例えば、予期せぬできごとに弱い人は精神的なゆとりを持つことを心がけ、感情的な反応を示しやすい人は、日頃からストレスをためず、こまめに発散させるのがおすすめです。
また、弱音を吐けず強気な態度でいる人ほど、キャパシティーオーバーになったら精神的に崩れやすくなるといいます。自分の気持ちや悩みを話せる相手を見つけ、信頼できる仲間を作りましょう。必ずしも、職場の上司や同僚である必要はありませんが、仕事を共有している相手の方が、いざという時に頼りやすいものです。
涙している人への対処法
自分ではなく、同僚や上司、部下が目の前で泣くという場面に遭遇することもあります。すぐに収まりそうな場合はいいですが、本人が動揺していたり、周囲が対応に困っていたりしたら積極的に対応しましょう。
声をかけて外に誘導する
まずは落ち着かせることが先決です。涙ぐむ程度ならいいですが、難しい場合は「どうする?外に行く?」などと声をかけ、落ち着く場所に誘導しましょう。
良いか悪いかの判断は避ける
厳密にいえば、泣いている理由によって対処法は異なります。ですが、何がいいか悪いかを決めつけたり、その場で注意したり責めたりすると、かえって感情が高ぶる可能性もあります。まずは相手が泣きやみ、落ち着くまで黙って様子を見ましょう。
仕事に戻れるかどうかの確認を
本人が落ち着いたら、仕事に戻ることができそうかを確認しましょう。戻るのが難しい場合は、早退したり、休憩室で休んだりするなど、提案してみてください。
複雑な場合は一人で対応しないこと
しっかり話を聞いたほうが良さそうなら、その場で対応するよりも、ランチタイムや仕事終わりに改めて声をかけ、相談に乗りましょう。状況が複雑な場合は一人で対処しようとせず、同じチームの同僚や上司に相談することもおすすめします。
まとめ
職場で泣くことは決して悪いことではありません。大事なのは泣いた後の対応です。周囲に配慮する姿勢を心がけましょう。また、自分が泣くタイプだとわかっていれば、そのような状況にならない働き方を心がけるのも大切です。今回、紹介した対処法は、泣いている同僚がいる場合にも役立ちます。ぜひ参考にしてみてください。
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